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韓国のすごいドキュメンタリー映画「外泊」

この前の日曜日、私は「戦争と貧困をなくす国際映像祭」というのに行って来た。イラクの市民テレビが伝える現地からの映像、日本の労働運動(例えば松下偽装請負訴訟の吉岡力さんの活動など)、アメリカの帰還兵の証言などなど、興味深い作品が沢山あった。

中でも、大注目したのが、韓国で2009年に製作されたドキュメンタリー映画、「外泊」だ。インターネットで検索したところ、まだ日本のウェブサイトやブログ等の書き込みは余りないようだが、これが本格的に公開されたら、すごい反響を呼ぶだろうと私はみている。映画祭では、20分の予告編上映だったが、もう既に本編も完成していて、ソウル国際女性映画祭などで上映される(した?)そう。

作品データ
タイトル「外泊」
韓国/監督:金美禮(キム・ミレ)/82分/HD

あらすじ(「戦争と貧困をなくす国際映像祭」パンフレットより抜粋)
スーパーマーケット・チェーン「ホームエバー」による卑劣な契約打ち切りと非人道的な差別に抗し、500名の女性労働者が560日間、店のレジ・カウンターを占拠して闘う姿を追ったドキュメンタリー映画。彼女たちの「外泊」は非正規雇用労働者保護法の施行前日から始まった・・・。

私が観たのは20分の予告編なのだが、閉店後のスーパーで、レジや通路の間で寝泊りする500人の女性の姿は圧巻。夜毎に繰り返される議論、カラオケ大会、などのイベント。最初は乗り気でなかった女性たちも、連帯を通して見違えるように生き生きとし、先頭に立って活動をする・・・。この映像を観る衝撃は、私がグリーナムの女たちのドキュメンタリーを見たときに通ずるものがあった。「妻を取り戻しに来ました」といってやってくる男性や、強制排除で介入する警察の動きなども、カメラは的確に捉えていて、歴史的な資料としての価値も高いだろう。日本で公開する動きはないのだろうか? 絶対反響があると思うのだが。

もし観られる機会があったら、ぜひチェックしてみて欲しい。公開情報を入手した人は、教えてもらえるとうれしいです。

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ブライアンとスリ・ランカ

さて。久しぶりにブライアンの近況を。

スリ・ランカで、政府軍と反政府武装勢力LTTEの対立が激しくなったここ数ヶ月、ロンドンにも多く住むスリ・ランカのタミル人たちは、毎日パーラメント・スクエアで抗議活動を続けていた。彼らの結束力は硬く、毎日のデモ参加者が数千人という規模。しかも、夜もパーラメント・スクエアで寝泊りする人が500人近くいたという。

タミル人たちはSOCPA法の許可を取っていないので、本来ならば警察が無許可でもとして介入することが可能なのだが、ある政治家が「介入するな」と警察に口添えした結果、デモは今日まで継続されている。(・・・っていうか、政治家の言うこと、警察は良く聞くんだねえ・・・)

マリアはタミル人たちの結束と行動力に感激して、タミル人たちとともに抗議活動をしていた。かねてからのブライアントの不仲は決定的となり(タミル人デモとは関係ない)、とうとうブライアンはマリアのテントを自分たちから引き離し、マリアのテントをチャーチル像そばまで引きずったという。マリアは、ブライアンたちのキッチン(コンロとか、食料、バッテリーなどが置いてある場所)を使えず、自分でなんとかしているそうだ。マリアとしても、ブライアンにはもう何の未練もないので(これだけ色々あったわけだから)、これで正々堂々とパーラメント・スクエアを離れることが出来る、とかえって清々しているぐらい。(自分からパーラメント・スクエアを捨てるのではなく、ブライアン自らが捨てるのだから、と)

これまで、マリアとも、ブライアンとも関わってきた自分やポールにとっては、ものすごく残念な状況なのだけど、だからといって、マリアを引き止めることは出来ない。マリアは、タミル人たちのデモが終わり、6月2日(ブライアンの抗議活動開始の記念日)前後にオランダからミュージシャンのハリー・ロコが来て、パーラメント・スクエアでライブをやる予定なので、それまではパーラメント・スクエアに留まる、とか言っている。

マリアがいなくなったら、パーラメント・スクエアの運営は、これまでになく困難になるだろう。彼女が、テントやキッチンのメンテナンス、食料の補給、ブライアンの洗濯などなど、まさに家庭のお母さんとして、ブライアンが抗議活動を始めた数日後から支え続けてきたからだ。彼女ナシでは、本当にこの活動は不可能であったのに・・・!

先日、マリアは新聞に載ったそうだ。警察に捕まったのだけど、それはウェストミンスター寺院の屋根に上った罪。本人曰く、「かねてから登りたいと思っていた」とのことなんだけど、もうパーラメント・スクエアに何の未練もないマリアは、なんでもありのかなり過激な状態になっているような気がしなくもない・・・。

さて、話しはブライアンに戻るが、このタミル人たちのデモ、パーラメント・スクエア周辺の道路に出て行って、道路を塞いだりしてきた。当然、交通量の多い、パーラメント・スクエア周辺では交通マヒ状態になってしまう。とても効果のある意思表現だと思うのだが、これまで何もしてこなかった警察が、いよいよ取り締まりに乗り出そうとしている。これまで、パーラメント・スクエアの芝生の管理はGLA(ロンドン市)、その周りの道路の管理はウェストミンスター行政区と管理が分かれていたものを、パーラメント・スクエア周りの道路の管理もGLAにする、という新聞記事があったのである。

それによると、GLAの管理にすることで、タミル人のデモをパーラメント・スクエアから締め出そうとしている。さらにこの管理変更の最終目的はブライアンをパーラメント・スクエアから排除することにある・・・と書かれているではないか! ロンドン市はタミル人を口実に、ブライアンを追い出そうとしているのだ! この措置は、もうすぐにでも、いや秋ごろまでには、とまだいつどうなる予定かは分からないが、着実に計画が進められているらしい。

新聞記事はこちら↓
http://www.thisislondon.co.uk/standard/article-23691461-details/Peaceful+Tamil+protesters+are+ready+to+fight+proposed+ban/article.do

現在のパーラメント・スクエアはバリケードが2重に張り巡らされ、近寄れないようになっている。唯一、国会から一番遠くはなれた部分のバリケードが人ひとり通れるほどのわずかな隙間が空けられており、そこからデモに参加しているタミル人や、ブライアンたちは日々の出入りを行う。とても不便な状態となっているので、かつてのように道路を走って渡ってピクニックにやってくる観光客などはいなくなってしまったそうだ。

そしてこのバリケードは、ブライアンにお金を寄付する一般人たちをも遠ざけてしまい、ブライアンは、ブライアンのウェブサイトを担当するエマに数日前「資金が底を尽きてきた」とこぼしたそうだ。

昨日、今日あたりの新聞報道では、政府軍がLTTEを制圧し、集結宣言をしたというように報道されているが、これで事態は収束に向かうのだろうか? 一方的に軍事制圧しただけで、和解とは程遠い状態だ。故郷を思う、ロンドンのスリ・ランカ、タミル人たちの不安は消えない。

スリ・ランカの情勢、そしてパーラメント・スクエアの今後の見通しは明るくない・・・。

※5月20日追加情報
5月19日時点の最新情報では、パーラメント・スクエアのタミル人たちによる抗議活動は、スリ・ランカ政府が収束宣言をした後も続いている。

パーラメント・スクエアの写真(交通渋滞情報のBBC Jamcamより)
Psquaretamil_19may09

このブログにも書いたとおり、バリケードは2重で、警察官が24時間体制で張り付いているため、気楽に立ち寄ることは出来ないような状態になっている。

このタミル人デモへの警察官の警備費用は、新聞報道によると800万ポンド以上で、4月に開かれたG20金融サミットでの警備費用をはるかに超えるんだとか!・・・という論調で警察はタミル人のデモを止めさせようとしているんだけど、抗議活動が自由に認められるのなら、本来はお金かからないはず・・・ともいえる。

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